AES 136th Convention in Berlin レポート

こんにちは、支部長の今村です。

先月ドイツ、ベルリンで開催されたAES 136th Convention in Berlinを学生イベント中心にレポートいたします!

今回は、支部長今村と役員の鈴木君がStudent Recording Competitionに参加、また支部長今村はEngineering Briefsでのポスター研究発表を行いました。

Student Recording Competitionでは非常に残念ながら2人ともファイナリストならず・・・。日本学生支部の代表として大変悔しい思いをしましたが、次回に向けて頑張る次第です。


全体概要

コンベンションは例年と変わりないプログラムで行われましたが、今年はヨーロッパコンベンションにも関わらず非常に多くの参加があったとのことで、会場は4月26日から29日の4日間、常に大盛況でした。

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実施されたプログラムは以下の通りです。

Paper Sessions、Engineering Briefs、Tutorials、Workshops、Special Events、Student and Career Development Events、Project Studio Expo、Technical Tours、Spatial Audio Demos

もちろん全てを見るのは不可能でしたが、Paper SessionsではDSD録音やハイレゾに関する発表、3Dオーディオに関する発表、ラウドネスに関する発表が特に盛り上がっていた印象を受けました。

Engineering Briefsは研究速報的な側面が強くジャーナルへの掲載も無いため敷居が低く、非常に多くの分野の発表がありました。

支部長今村は、室内音響に関する修士の研究について発表してきました。

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Tutorials、Workshops、Special Events、Project Studio Expoでは、オーディオ初心者向けの講座が盛りだくさん。

とても紹介しきれませんが、例えば「Practical Techniques for Recording Ambience in Surround」では、5.1chサラウンドでアンビエンスを録音する際のマイキングやテクニックについて。「Listening Like a Producer」では、Stephen Webberによる、プロデューサーに必要な音楽の聴き方について心構えからスタジオの音響など幅広く講演がありました。

サウンドデザインでは「Music Production For Film」が面白かったですし、個人的には「Setting Up Your Own Chamber Reverb at Home」の自分のリバーブを作っちゃおう!というセッションが勉強になりました。

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僕が毎回楽しみにしているのが、Technical Toursです。遠足です。

コンベンションが開催される都市の、音響に関する著名な施設に実際に行き、案内やデモを見せてもらえます。

今回はベルリン、充実しておりました。ベルリンフィルからFraunhofer、ベルリン工科大学、BMW Motorcyclesまで・・・。(詳細はぜひこちらから!)

僕はベルリン工科大学にWFS(Wave Field Synthesis)ホールの見学に!

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WFSに関する基礎的なレクチャーを受けます。

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画質悪いですが、壁際にびっしりとスピーカーが。

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もちろんデモ音源も聴かせてもらいました。

コンベンション会場では、3Dオーディオ系のデモが多く聴けました。

Auro 3D

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Spatial Audio Designer

様々なDAWで動く、多くのマルチチャンネル環境に対応するミキシングを可能にするツール。これはなかなか良さそうでした。

デモは確か9ch。写真悪くてごめんなさい。

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個人的にすごく面白かったのが、ベルリン芸術大学の学生によるWFSで制作された音響作品の上演。

Artistic Approaches to Wave Field Synthesis

電子音、環境音を使って様々な表現がされていました。

WFSにおいてこういうアプローチでの制作が可能ということを知らなかったので、色々とアイデアが浮かび刺激的でした。


学生イベント

学生イベントは、主にAES Student Delegate Assemblyのメンバー(本部学生支部の役員)によって運営されています。

プログラムとしては、以下のようなものがあります。

Student Delegate Assembly1、AES Student Meet-Up!、Student Design Competition、Student Design Exhibition、Education Fair、Education Forum、Recording Competition、Student Delegate Assembly2

実はそれぞれの詳細については昨年のローマコンベンションのレポートに詳しく載せているので、是非ご覧下さい。

今回は世界各国から200名以上の学生が参加していました。Student Recording Competitionのファイナリスト発表を含む顔合わせイベントでは歓声が飛び交う大盛り上がり状態でした。

初日の夜は早速のパーティ。DJあり。

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Student Design Competitionは音響に関するソフトウェア・ハードウェア開発のコンペです。

とにかくデモとして作品展示ができれば、ほとんどどんなものでも応募できます。

今回もギターエフェクターからiPadアプリ、オリジナルアンプなど、盛りだくさんでした。

下はGold Awardを受賞した作品「Interactive Art Gallery」。Web上での美術作品展示にふさわしい音楽やインターフェースの提示をしていました。

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音響に関する各教育機関・大学が一斉にブースを出す「Education Fair」。

在籍している学生と話ができるので、留学などを考えらている方には非常に良いイベントだと思います。

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AESコンベンションの一番の目玉、「Student Recording Competition」。

ファイナリストはこんな大きな舞台で作品発表とプレゼンテーション。

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日本学生支部からエントリーした僕と役員の鈴木君は、それぞれ、Modern Studio Recording部門、Traditional Acoustic Recording部門、Sound for Visual Media部門に挑戦しましたがファイナリストなれず・・・。

しかし今回はどのファイナリストの作品もクオリティが凄く高かったので納得です。

受賞者の何名かにぜひ音源下さいとお願いしてきたので、また次回我々で試聴会が開けたらと思っております。

今回の受賞者はこちらから。

Design Competitionの表彰の様子。

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次回のコンベンションはロサンゼルスです!

L.A. is calling!

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