副支部長 今村
昨年10月20日〜23日、ニューヨークのJavits Convention Centerにて「131st AES Convention」が開催されました。AES日本学生支部の現役員からは私、副支部長の今村が参加しました。(もちろん、役員ではないAES会員も何名か参加しました)
少し前のレポートになってしまいますが、ビッグなイベントですので改めてこちらに投稿させて頂こうと思います。
研究発表、ワークショップ、オーディオ機器の展示・紹介、録音コンペティション、キャリアや教育に関わるプログラム、著名ゲストによるプログラム・・・。本当にたくさんのイベントがあるAES Conventionですが、私は学生支部の活動を中心に参加してきました。大目玉のStudent Recording Competitionにも出場してきました。
Student Deligate Assembly
1日目には、本部AES学生支部によるオープニングイベント、Student Deligate Assemblyに参加しました。本部AES学生支部長のPhilip Parenteauさんによる挨拶、各支部代表による自己紹介、学生向けプログラムの概要の紹介、AES Student Recording Competitionのファイナリスト発表と、学生支部会員は要チェックのイベントです。
特に、AES日本学生支部からは私を含めて4名がStudent Recording Competitionに応募したので、ファイナリスト発表はドキドキでした。
↑このような会場でファイナリストが発表されました。が、私の応募した部門「Traditional Acoustic」のファイナリストに私の名前は無い・・・。しかし、なんとAES日本学生支部から2人が見事ファイナリストに!悔しくて泣きたい気持ちをおさえ2人を祝福し、その後のイベントに向かいました。
実はファイナリストに選ばれなかった学生も、後の「Recording Critiques」というイベントで、ジャッジや他の人に聞いてもらう機会が持てます。私はそこでアツく作品について語ってきました。非常に大御所のエンジニアに直に意見を聞くことができ、非常に有意義でした。
日本からは例年サラウンド作品であったり、多重録音作品であったりと、一捻りある作品が多い印象がありますが、海外支部からの作品はほとんどが2chのステレオミキシング作品でした。
Special Events
AES Conventionでは、数々の特別プログラムが開催されます。今回は、
「Phil Ramone / Tony Bennett アルバムDuets Ⅱの制作について」
「Ben Folds- The Best Imitation of myself ベン・フォールズのキャリアについて」
「 オルガンコンサート(オルガニストGraham Blythによるオルガンコンサート) 」
「各エンジニアを招いてのマスタリングに関するパネルセッション。」
「ナッシュビルサウンドの伝説についてのパネルセッション」
と、アツいイベントがたくさん開催されました。
Technical Tour
エンジニア向けのテクニカルツアーも見所です!AES Convention参加費とは別に、テクニカルツアーは別途料金がかかる場合がほとんどですが、日本円で3000円〜7000円で、ほとんどのテクニカルツアーに参加できます。
今回は、以下のようなツアーが開催されました。(開催されたものの全てではなく、一部になります)
「NBCブロードキャストセンターの見学(ロックフェラー)」
「The DiMenna Center for Classical Musicの見学」
「KAS Music & Soundスタジオの見学」
「New Jersey Performing Arts Centerの見学」
「St. Peter’s Lutheran Church of Manhattanにて、ライブオルガンレコーディング」
「Soundscapes at Marimekko」
Sessions
その他にも、様々なセッションが行われました。
Student Recording Competition
AES Student Recording CompetitionはAES Convention において行われる、自分の作品を世界に発表し著名エンジニアからの講評を得ることのできるイベントです。冒頭でも述べましたように、事前に作品を応募し、Convention初日にファイナリストの発表があり、Conventionの期間中にファイナリスト達による作品再生とプレゼンテーションが行われ、最終日に結果発表があります。
今回は、以下の4部門がありました。。
・従来のアコースティック録音
・伝統的なスタジオ録音
・現代のスタジオ録音
・ビジュアルメディア用のサウンド
そして、今回はAES日本学生支部から、2部門で部門最高賞を受賞しました!2部門で入賞は歴代初めてで、快挙といえます!
盛りだくさんのAES Conventionですが、なにより世界の著名なエンジニアと肩を並べて話ができること、海外で同じ分野で頑張っている学生達と話ができたことがなにより嬉しかったです。
私今村にとっては楽しくもあり、悔しくもあったイベントでしたが、次回のサンフランシスコにて行われる133rd AES Conventionにも、是非参加したいと思っております!