AES Virtual Vienna 2020 参加レポート【後編】

それでは、続きをお楽しみください!
前編はこちら

【Workshops & Tutorials】
「Student Recording Competitions – Remix, Sound for Visual Media and Immersive Audio」

東京藝術大学音楽環境創造科4年の森永です。
私はStudent Recording Competitionsの中でもImmersive Audio部門について紹介します。
Student Recording Competitionsは、世界中の学生が参加する音響作品のコンペティションです。予選を通過した学生のプレゼンと作品を見聴きし、さらにそれに対する審査員からのフィードバックセッションを視聴する形態でした。
Immersive Audio部門では、5.1.4ch再生のために作られた3人の学生の作品がノミネートされました。クラシック音楽を3D録音したもの、ミュージックコンクレート、EDM…と、3つの作品はいい意味で全く違う3D Audio作品でした。
今回はVirtual開催ということで、スピーカではなく、バイノーラルによるヘッドフォン再生でしたが、個人的には想像以上に3D Audioを体感することができました。(会場でスピーカ再生をする場合は、人が多くて真ん中のスイートスポットで聴くのがやや困難…。でも今回は全員もれなくベストなポジションで聴くことができました。やった〜)
3つの作品やその制作過程は本当に三者三様。世にある3D Audio作品の例はまだまだ少ない中で、貴重なインプットの機会となった上に、3D Audio制作を志す同士の存在を確かめられたことが、よい刺激になりました。
3D Audioのこれからがとても楽しみです。

image-1

<東京藝術大学 学部4年 森永実季>

「Student Recording Competition: Audio Category」

九州大学大学院芸術工学府修士1年の渡邉です。
私は,Student Recording Competitionの中のAudio Category部門について紹介させていただきます。
Audio Category の中にはSub-categoryが3つあり,コンサートホールなどのナチュラルな音響環境での録音作品についてのTraditional Acoustic Recording,レコーディングスタジオでのマルチトラックの録音作品についてのTraditional Studio Recording,前述の2つのSub-categoryに当てはまらない,電子楽器やMIDI音源による作品を含んだModern Studio Recording & Electronic Musicとなっております。
セッションの構成は,受賞者から録音時のマイクの構成,編集時のプラグインの使用方法など,制作におけるTipsの紹介のあと,作品をオンラインで聴き,審査員がコメントするというものでした。
全体を通して受賞者の音源は,演奏者の空気感を大事に保っており,楽曲のダイナミクスレンジを反映したものが多い印象を受けました。特にドラムの入っている楽曲におけるトップマイクでのセット全体の空間表現や,中心に定位する楽器の距離感の構成は,私自身も録音&編集をする身であるため,大変勉強になりました。
また,何より受賞者の録音作品を自宅のヘッドホンでクリアに聴くことができたのは,世界情勢を鑑みたオンライン開催の嬉しい誤算と言えるのかもしれません。

<九州大学 修士1年 渡邉和馬>


みなさん、いかがだったでしょうか?
様々な研究分野のメンバーのレポートだったので、視点が違ったりして面白いですね!
AES日本学生支部ではこれからも様々な活動を予定しています↓

〜活動予定〜
2020年8月1日  AES日本学生支部活動報告会開催予定 詳細はこちら

それでは、またみなさんにお会いできるのを楽しみにしています!

AES日本学生支部 竹内 朗

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です